TeaParty ~紅茶のお茶会~

『音色のお茶会』

「パンフレット(蓮梁:8年後の3キャラ編)」*せいわ様リクエスト&タイトル*

「いいものを見付けたよ。来てごらん、ひなちゃん」
「いいものって、これ、星奏学院の入学パンフですよね?」
「でも俺たちがここに編入したときに見たのとは違うよなぁ」
「ここに年度が載ってますけど、少し前のものみたいですね」
「これは幻のパンフレットって呼ばれているものだよ」
「幻ですか? あれ、この写真でダンスを踊っているのって…」
「ヴァイオリニストの月森蓮と、ピアニストの土浦梁太郎…だよな」
「音楽界で活躍している卒業生は多いですが、この二人も星奏の卒業生でしたね」
「そういえば、この前も二人揃ってテレビに出ているのを見たばっかりだ」
「でもこの写真って…。つまりこの二人って、この頃からの仲だったってことですよね?」
「そうらしいね。で、このパンフはそんな二人の証拠写真が載った数少ないものらしいよ」
「あぁ、だから幻のパンフレットなんですね!」
「でも、幻って言ったって、入学パンフなら持ってるやつも多いんじゃねーの」
「確かにそうだけど、この写真はこの年度にしか使われていないんだ」
「そうすると持っている人は限られるということですね」
「そう。で、その次の年度には別の写真が使われているらしいんだけど、それはもっと幻なんだ」
「更に幻って…どういうことですか?」
「その写真は音楽科用のパンフレットにだけ使われたらしくてね。部数も更に少ないんだ」
「さっきかららしい、らしいって、そのパンフは見たことないのかよ」
「僕もまだね。楽譜と一緒に紛れ込んでるって噂だから、探せばもしかしたらこんな風に見付かるかもね」
「よっしゃ、探してみるか」
「でも、1年ずつしか使わなかったなんてもったいないね。ずっと使っていればよかったのに」
「まぁ、そこは本人たちの許可が取れなかったんじゃないですか?」
「そうなのかなぁ…。みんな知っていることだし、隠したところで今更な感じもするけど…」
「確かにそうだよなぁ。あの二人って、色々な意味で有名だもんなぁ」
「随分、準備室に篭っているが探している楽譜は見付かったのか? って、何を見ているんだ」
「幻のパンフを見付けたからね、ひなちゃんたちに見せていたんだ」
「ああ。ということは探し物の目的を別のものに摩り替えたってことか」
「まぁまぁ、ちょっと別の楽しみがあったほうが、探し物ははかどるだろう」



2012.10
拍手第15段その3。
「なんだ、そのパンフレットなら報道部で保管しているぞ」

リクエスト内容は「8年後で3キャラ達が
例のダンスシーンが載ったパンフレットを見た時の話」
で、初の3キャラたちでしたが、楽しんで書けました♪
蓮梁シリーズなのでこの書き方ですが、
どれが誰の台詞かわかるでしょうか…。
そういえば、現在のパンフに例の写真は使われていないようですが、
二人の関係はすでに世間に広まっているようです(笑)