『音色のお茶会』
「year by year」
ウィーンに来て10年。そして土浦と付き合い始めてからも10年が経った。
そんなに長い間付き合っていて飽きないのかと、他の誰かを好きになることないのかと、そんな風に言われたことがある。
だが、飽きたと思ったことなど一度もなく、むしろ年月を重ねた分だけ土浦を好きだと思うから、他人に心が動くことも一切ない。
逢うたびに好きになり、逢えない日々は恋焦がれる。
考えてもみれば、遠距離恋愛をしている俺たちにとっては年単位で逢えないことも当たり前で、逢った日数だけを数えれば一年にも満たない。
だから年月の流れよりもゆっくりとした速度で、俺たちは二人の時間を重ねている。
逢うたびにお互いの想いを再確認し、更に愛しさは増すばかり。
逢えない日々で積もらせる想いにも際限はなく、切なさにどうしようもない胸の痛みを感じても、それが土浦からもたらされるものだと思えば愛しさに変えることが出来た。
年を経るごとに好きになる。
年を経れば経るほど、愛おしさが増していく。
この先もずっと、俺は土浦を好きになる。
一緒の時間を過ごせるようになっても、それはずっと変わらない。
2011.5
拍手第13段その6。
year by year(年を経るごとに、年々)
なんとなく、月森君は会えない時間をプラスに出来る人だと思っています。
だからたぶん、不思議なくらいに自信満々なんだと思います。
拍手第13段その6。
year by year(年を経るごとに、年々)
なんとなく、月森君は会えない時間をプラスに出来る人だと思っています。
だからたぶん、不思議なくらいに自信満々なんだと思います。