TeaParty ~紅茶のお茶会~

『音色のお茶会』

「静かなキス」

 二人の間に言葉なんていらない。
 口から出る言葉はいつだって本心とはまるで逆なのだから。

 君の弾き方は感情的過ぎる。
 (本当はその弾き方に心が揺さ振られている)
 お前の態度が気に入らない。
 (本当はお前の態度が気になってしょうがない)

 君など好きではない。
 お前なんか好きじゃない。
 (本当はすべてを手に入れたいと思うほど愛してる)

 本心を伝えられないなら言葉なんかいらない。
 静かに触れた唇で想いが伝わることを知ってしまったから。



2009.12
拍手第5段その3。
言葉では伝えられないけれど、この気持ちを受け取って欲しい。

この二人って、不器用なくせに以心伝心だなぁって思うのです。
相反するが故に惹かれ合うって感じなのかしら。