TeaParty ~紅茶のお茶会~

『音色のお茶会』

「影の形に添う如し」

 月森蓮といえばヴァイオリニストなのだと、大抵の人は知っている。
 土浦梁太郎といえば指揮者なのだと、それもまた周知の事実。
 もうそれは当たり前のことで、切り離しては考えられない。

 それぞれが、それぞれ違う場所で活躍しているから、同じ舞台に立ったこともない。
 音楽という同じ道に進みながら、二人の音楽は交わりそうで交わらない。
 だから二人が知り合いなのだということは、ごくわずかな人しか知らない。

 誰が知らなくてもいい。お互いが知っていればいい。
 その想いもぬくもりも、優しさも愛しさも、二人が知っていればそれでいい。
 傍に居ることも一緒に居ることも出来ないけれど、心はいつだってすぐ隣にある。

 お互いが音楽と共にあるように、二人はどんなときでも共にある。



2009.11
拍手第4段その2。
二人はいつでも離れない。
離れられない。

毎回おなじみのポエム仕様。
ちょっとタイトル負けしてます…^^;