TeaParty ~紅茶のお茶会~

『音色のお茶会』

「二人分の距離」

 偶然、一緒になった帰り道。
 並んで帰るような仲ではなく、けれど帰る方向は同じ。
 話す話題もなく、どこかに寄る用事もない。
 自然と作られる距離はちょうど二人分。
 歩調を早めも緩めもしないから、その距離はずっと変わらない。
 それでも、並んで帰るにしては開き過ぎている。
 お互いが歩み寄ったら、この距離はなくなるけれど。
 素直になれなくて、相手の気持ちがわからなくて。
 広がらない、けれど縮まらない、ちょうど二人分の距離。


2008.8.29
拍手第2段その2。
近付きたいけど近付けない。
まだまだ素直になれなくて…。