TeaParty ~紅茶のお茶会~

『音色のお茶会』  もしもシリーズ~蓮梁編~

彼らの場合~梁太郎の場合〔蓮と香穂子編〕

『今日も練習お疲れ。出だしのタイミングの取り方、悪くなかったぜ。その調子で頑張れよ』
「土浦君って、練習の後、いつもどこか褒めたメールをくれるんだよね。嬉しいなぁ」
「そうなのか? 今日の梁太郎からのメールは悪い箇所の指摘が多かった」
「え、今日の月森君の演奏にダメ出しされるようなところあった?」
「俺からも指摘事項を並べた返信をしたが」
「えー、二人とも完璧だったのに…。でも、褒め合うこともするんでしょ?」
「褒め合うというより、お互いの演奏について思ったことはいいことも悪いこともすべて言い合うようにしている」
「あぁ、だから練習の度に、更に綺麗な音色になっているんだね」
「だが最近はメールで褒められたことはないな」
(あれ、めずらしく笑ったけど、なんでこのセリフで?)
「直接伝えられたほうが気持ちは伝わるものだろう」
「ああ、メールでは、ってことね…。ああ、そういうこと…」



また惚気られた~!
2013-2014
蓮と香穂子の会話。
毎日会って一緒にいる時間も多いのに、
メールのやり取りもいっぱいしているようです。